「100分 de 名著」より、福沢諭吉

福沢諭吉が「学問のすすめ」を書いた当時、西洋の様式に追いつこうと躍起だった。

それまでの幕末では、壺に「御用」と書いてあれば人より壺が偉くなる時代でした。
仮に、その辺に転がっている岩に「御用」と書いてあっても同じ。

明治に入ると建前上、「人類皆、平等」と言われたが、人々の意識は前にも増して政府を「お上」といい、「お上のやっている事は、我々下々には関係のない」という意識が強かった。

今でこそ、自分の主張する事は街頭演説で述べるだろう。
しかし、当時の日本では街頭演説など無かった。
自分の意見を言う時には、書状に書き留め目上の人に陳情するのが当たり前だったのだ。

福沢諭吉が考えた制度は、政府と国民とが「契約関係」で無ければならない。つまり、「対等であるべきだ」と説いた。



今回の番組を通じて感じたことは、今の会社にも「お上」意識が何処かしらに残っているように思える。

指示待ち人間は、この「お上」意識を取り除いた時に自由になれる。そこを説いてはどうだろうか。


福沢諭吉 [DVD]

福沢諭吉 [DVD]